音の癒し効果

2021-03-14音の癒し効果

音による癒しの歴史

 

ヒーリングミュージックが浸透し始め、近年、現代医療にも音や音楽の効果が注目され始めています。

 

しかし、音による癒しは古くから行われてきました。紀元前までさかのぼることができます。

 

今回のブログでは、音の癒しの歴史に関して、ご紹介いたします。

 

古代エジプト

古代エジプトでは、音や音楽は鑑賞だけでなく、癒し・音楽療法・治癒・薬として使われていた記録が残っています。
古代エジプト人は、音楽を「魂の薬」として考えていたそうです。

 

旧約聖書に登場する、ハープ(竪琴)

ハープ(竪琴)は、紀元前4000年には存在していたと言われ、エジプトの壁画や古代の抒情詩にも登場する長い歴史を有する楽器です。

旧約聖書の中には、竪琴の名手ダビデが音楽を奏でて、サウル王の心の病を癒し、心に安らぎを与えたという話が記されています。

 

古代ギリシャ

紀元前約580年から500年、哲学者・数学者であるピタゴラスは、鍛冶屋のハンマーを打つ音の考察から、ピタゴラス音階7音音階”を発見し、身体的・精神的疾患の治療に音を用いた人物として歴史に残る最初の人であるとと言われています。

 

4世紀の哲学者イアンブリコスによると、ピタゴラスは精神の興奮、落胆、心の苦痛、怒り・攻撃性を癒すメロディを作り、人々を音楽で癒したと言われています。

 

また、プラトンの弟子で、西洋最大の哲学者かつアレクサンドロス大王の家庭教師だったことでも有名なアリストテレスも、以下のように、音楽には癒しの効果があると説いています。

 

音楽を聞くことが単に楽しいことであり、休息であり、心の悩みを取ってくれる、そういった、遊び、休息の性質

 

音楽は、体育のように体をある一定の性質のものにするように、音楽もまた、習慣づけることによって、彼の性格を一定の性質のものにする能力があるだろうという、教育の性質

 

良い時を過ごすという性質

 

 

シャーマニズム文化での音

2~5万年前から、シャーマニズムでは、音による癒しを行ってきました。

 

シャーマンは、太鼓とラトルを規則的にたたくことで、トランス状態に導きます。

 

1960年、研究者であるアンドリューネイアーによると、シャーマンが使う太鼓のリズム的な、脳の多くの感覚野や運動野の活動を変化させることを発見しました。

太鼓の力強いリズムによって意識が変容状態になると、苦痛・恐怖・不安を意識している状態から、次第に安らいだ楽観的な氣持ちに推移していくそうです。

 

中世での音楽

中世に入ると、宗教音楽は神との交流や精神浄化、心の救済や癒しがあるとされました。

 

現代:音楽療法の始まり

音や音楽の研究は進み、第二次世界大戦後、アメリカ政府が負傷した軍隊の治癒のために演奏者を送った結果、治癒効果があることがわかりました。

 

これがきっかけとなり、全米音楽療法協会が設立され、音楽療法が世界中に広まり、日本でも注目されてきています。

 

まとめ

「音」と聞くとつい「音楽」を楽しむイメージがあるかと思いますが、実は古代より音や音楽は人を癒やし、解放させ、魂や心身の不調を調整して正常化させる手段として使われていました。

 

文明が発達してくると、五感の中で視覚ばかりが重要視され、目に見えない音の存在やその効果を感じることが鈍くなりました。

しかし、最近では認知症、発達障害、うつ病、不眠症、癌患者などに音楽療法やヒーリングミュージックが利用されるようになり、再び音や音楽の存在が見直されています。

 

Harmoniaでも、日頃、お疲れの脳と心の緊張や疲れを緩めリラクゼーションを促すために、クリスタルボウルの演奏を行っています。

 

クリスタルボウルの演奏は、癒しの他に、オキシトシンの分泌や瞑想にも効果があることが少しずつ分かってきています。
Harmoniaでは、クリスタルボウルの演奏・種類・体感について、漫画で解説していますので、読んでいただけると幸いです。

 

 

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