日々のカラダの整え方 ブログ

2024-08-01日々のカラダの整え方 ブログ

発酵していない大豆製品はカラダに有害!?その理由について解説。

冷ややっこ、煮豆など美味しいですよね。

ヴィーガンやベジタリアン、自然療法を実践されている方にとって貴重なたんぱく源である「大豆製品」。

人によっては、毒、有害になることをご存知ですか?

 

大豆の栄養素と効能

大豆は畑のお肉と呼ばれるほどたんぱく質が豊富で、たんぱく質含有量は動物性食品を超えるほどです。

 

たんぱく質以外にも豊富なビタミンB・ビタミンK・葉酸・カルシウムやマグネシウムなどのミネラル・鉄・亜鉛など、多くの栄養素を含んでいます。

 

大豆の効能としては、コレステロールの低下、骨粗鬆症予防効果、抗動脈硬化作用、更年期障害の緩和、がんの予防、血糖値改善効果といったものがあり、乳アレルギーや乳糖不耐症の方、お肉や魚を食べないマクロビオティックやヴィーガンの方にとっては貴重なたんぱく源になります。

 

実際、マクロビオティックやヴィーガンカフェでは、おかずとして大豆ミート、お豆腐、お揚げを使っていたり、デザートにバターや牛乳、生クリームの代わりに豆腐や豆乳を生地に練り込んで作っていることが多かったりします。

 

しかし、未発酵の大豆食品は人によってはあわなかったり、食べ過ぎることでになってしまうこともあります。

 

大豆の危険性

植物は細菌やバクテリアから身を守り、繁殖するための免疫機構の一つとして、人や動物に有害な化学物質を持っています。

 

移動して逃げることのできない植物にとって、動物に対する毒性は食べつくされて滅ばないための唯一の防御法です。

 

このような植物のもつ有害成分を反栄養素といいます。

 

植物がもつ反栄養素は、わたしたちが食べる上でもになることがあります。

 

生で食べられない野菜はこの反栄養素を含んでおり、下ごしらえとしてアク抜きをしたり、熱を加えたり発酵により邪魔な成分を分解してから利用しています。

 

ちなみに、大豆も反栄養素を含んでいます。

 

大豆には人体に有害な作用を持つ、フィチン酸塩と酵素阻害物質の2つの強力な反栄養素があると言われています。

 

フィチン酸塩

全ての豆類には、フィチン酸塩がある程度存在しますが、大豆には特に大量にあります。

 

フィチン酸塩は消化管の中で、亜鉛・銅・鉄・マグネシウム・カルシウム等のミネラルときつく結び付いて、拘束する働きがあります。

 

拘束されたミネラルは水に溶けなくなり、腸からのミネラルの吸収を妨げてしまいます。

 

ほとんどの豆類は水に浸してアク抜きするだけで、大半のフィチン酸塩を破壊することが出来ます。

 

しかし、大豆の場合は水に浸漬しただけでは破壊出来ないため、発酵させて酵素の働きによりフィチン酸塩を減少させて食べるのに適したレベルにまで下げる必要があります。

 

つまり、フィチン酸塩のレベルが最も低くて安全なのは、味噌・納豆・テンペなどの大豆発酵食品となります。

 

酵素阻害物質

食物に含まれる栄養素は、胃や膵臓、小腸などの消化器官から分泌されるさまざまな種類の消化酵素によって、吸収可能なレベルになるまで分解されます。

 

消化酵素は「タンパク質分解に関わる酵素」「デンプン分解に関わる酵素」「脂肪分解に関わる酵素」に大別されます。

 

たんぱく質を分解する酵素の総称がプロテアーゼで、ペプシン、トリプシン、ペプチダーゼ等の種類があります。

 

ところが、未発酵大豆に多く含まれるトリプシン・インヒビターという酵素阻害物質は、たんぱく質分解酵素であるトリプシンと結びつくため、大豆の炭水化物とたんぱく質が完全に消化出来ないようにし、消化不良を起こすことがあります。

 

この酵素阻害物質のために食べ物が完全に消化されないと、代わりに腸内のバクテリアが仕事をすることになり、不快感、鼓張、機能障害を起こすことがあります。

 

トリプシン・インヒビターは加熱処理によって減らすことができますが、100℃では10分間の加熱でも3割以上、120℃で10分間でも1割ほどが残ってしまうので、加熱によって完全になくすことは難しいようです。

 

未発酵の大豆は、わたしたちのカラダに有害な作用があることがおわかりいただけたかと思います。

 

1 未発酵の大豆製品の消化が悪く胃腸に負担がかかる(腸内で腐敗・異常発酵)

2 酵素阻害物質がタンパク質分解酵素(トリプシン)の分泌を妨げ、消化不良になる

3 亜鉛・カルシウム・マグネシウム等のミネラルの吸収を阻害する

 

 

では、大豆製品は食べない方が良いかというと、そうではありません。

 

発酵された大豆は、加熱と発酵により有害物質が除去され、栄養価が高くなっているスーパーフードと言われています。

 

発酵大豆について

大豆発酵の起源

紀元前1000年頃の中国で、ある賢明な人が、ある菌を大豆で繁殖させると、大豆に存在する毒素が破壊され、大豆の中の栄養分が身体に摂取可能な状態になることを発見しました。

 

この加工が「発酵」として知られるようになり、今でも人気のある食品、テンペ、味噌、納豆の発明をもたらしました。

 

明王朝の頃の薬物学では、発酵大豆は、栄養的に重要な食べ物とされ、病氣の治療にも効果があるとされています。

 

発酵された大豆とその栄養についてご紹介します。

 

発酵された大豆食品

味噌

主原料の大豆に麹と塩を混ぜ合わせて発酵させることで、大豆のタンパク質が消化しやすく分解され、必須アミノ酸、ミネラル、ビタミンなどを豊富に含まれています。

 

また、味噌には優れた栄養価だけでなく、放射線からの防御作用も確認されています。

 

例えば長崎の原爆投下で被曝した秋月辰一郎医師は、被曝後も職員や患者らと、みそ汁と玄米のおにぎりを毎日食べていたおかげで、原爆症にならずに済んだといいます。

 

福島第一原発や中国の原発で放射性物質を海に放出しているので、きちんと発酵した味噌を取りたいものですね。

 

醤油

蒸した大豆と麹と食塩水、(小麦)を加えてモロミを作って発酵させ、絞って火入れしたもの。

ビタミンB2、B6、マグネシウム、リン、鉄分、カリウム、葉酸、亜鉛、ナイアシン、グルタミン酸などを含んでいます。

 

納豆

大豆を納豆菌で発酵させた食品で、ビタミンKやたんぱく質、食物繊維を大量に含んでいます。

 

血管にできる血栓を溶かす働きをするので、血液をサラサラにしてくれる効果があります。

 

また、アメリカの循環器専門の医師であるピーター・A・マッカロー博士によると、納豆に含まれるナットウキナーゼという成分がコ□ナワク千ンのスパイクたんぱく質を分解するのに役立つとのことです。

 

さらに、納豆の抽出物がウイルスによる細胞感染を抑制することがわかり、コ□ナウイルスの細胞感染も抑制するためコ□ナの治療薬になるという日本の論文で報告がありました。

 

コ□ナの治療薬だけでなく、コ□ナワク千ンのスパイクたんぱく質のデトックスを促すナットウキナーゼの力はスゴイですね!

 

テンペ

インドネシアの伝統的な発酵食品。

ゆでた大豆を麹の一種である「テンペ菌」で発酵させたもの。

植物性タンパク質、ビタミンB群、リノール酸、食物繊維、ミネラル、サポニン、イソフラボンを豊富に含んでいます。

 

まとめ

大豆にはフィチン酸塩と酵素阻害物質という反栄養素がありますが、発酵させることで分解することができます。

しかし、未発酵の豆腐、枝豆、豆乳、きな粉、大豆ミートは加熱処理をすることで、反栄養素の多くは減っているとはいえ、完全に除去はできていないので食べ過ぎや常食するには注意が必要です。

特に氣をつけるべきは、大豆粉です。

炒ってから粉にするきな粉とは異なり、大豆粉は火を通さず乾燥させただけの大豆を砕いて作られています。

そのため、大豆粉は反栄養素の塊です。

 

大豆のたんぱく質を積極的に摂取するなら、納豆、味噌、テンペ等の大豆発酵食品がおススメです。

 

豆乳、豆腐、枝豆、大豆粉、きな粉、大豆ミートなど健康にいい食品と言われていますが、デメリットも理解した上で上手に付き合っていきましょう!