2024-07-09日々のカラダの整え方 ブログ
夏の体調不良の原因の1つはエアコンによる冷えと改善策
毎年夏になると、どうも体調がよくない…そんなふうに感じていたら、もしかすると「冷え性」かもしれません。
冷え性は、寒い冬の時期、女性に多い症状として知られています。
女性は男性と比べ、
①筋肉が少なく基礎代謝量が低いため、体温を上昇させる機能が弱い
②血管の収縮・拡張機能も低めで足先など抹消部分の血流量が少ない
③脂肪組織が多い
ことから、カラダが冷えると元に戻りにくいと言われています。
冷え性の典型的な症状としては、手足の冷えが知られています。
しかし、手足の冷えだけでなく、鼻水やのどの痛み、頭痛といった風邪に似た症状から、全身のだるさや疲れやすさ、食欲不振や下痢などの消化器障害、イライラ、肩こり、腰痛、肌荒れ、生理不順など、人によってさまざまな症状がみられます。
夏の疲れや不調の原因に、エアコンによる冷えが挙げられます。
エアコンの冷えが引き起こす原因、不調や冷え対策を解説します。
冷え性はなぜ起こる?
エアコンのきいた部屋にいると、「ちょっと肌寒い」と感じることがあります。そうした状態を長時間、あるいは毎日のようにつづけていると、カラダは大きなストレスを受けます。
特に影響を受けるのは、自律神経系(交感神経と副交感神経)です。暑い季節になると私たちのカラダでは、本来なら副交感神経が活発に働き、血管を拡張させ体内の熱を外に出そうとします。
ところが、エアコンでカラダが冷えると、反対に体温を逃がさないように交感神経が働いて血管を収縮させます。そのため血流が悪化し、冷えなどの症状が起こると言われています。
その状態が続くと、次第に自律神経がダメージを受け、体温調節が上手にできなくなってしまいます。
例えば、エアコンのきいた部屋から30℃以上の猛暑の町に出たとき、カラダが急激な温度差についていけず、軽い違和感を感じたことがある方もいるかもしれません。
それは、肌の表面では暑さを感じているのに、体内の温度がまだ上昇していない、ズレから生じる感覚だと言われています。
健康な人では少し時間が経つとカラダ全体が温まり、発汗します。
しかし、冷え性になるとカラダが中々温まらず、汗もかきにくくなります。汗をかかないと乳酸などの疲労物質が体内にたまるため、全身のだるさや疲れやすさ、さらには夏バテの原因ともなります。
またエアコンのきいた場所と、猛暑の外との間を繰り返し出入りしていると、自律神経が対応できずに混乱しはじめます。
自律神経は血液の流れだけでなく、胃腸の働きやホルモン分泌の調整などの機能も担っています。そのため全身にさまざまな症状「冷え性」が起こっていきます。
自律神経の働きが慢性的に低下すると、ちょっとした寒さにも敏感に反応し、一年中冷え性に悩まされることになりかねません。
そうなる前に、エアコンを多用する夏にこそ、きちんと対策をとることが大切です。
冷え性対策
冷え性は、エアコンの使い方も含めて、服装や食事、運動など、毎日の生活習慣と深い関わりがあります。予防や対策のために、まず自分の生活を見直してみるのも手です。
エアコンとの付き合い方
エアコンの標準的な設定温度は、25~28℃が良いとされています。
ただ、体感温度は人によって違うので、「寒い」と感じない温度が基本となります。
外氣温との差が大きいと、外出時のカラダへのストレスも強くなります。よく出入りする場合には、エアコンの設定温度は「外気温マイナス3~4℃」をひとつの目安にすると良いと言われています。
エアコンをつけっぱなしにすると、カラダが慣れて寒さにも鈍感になります。ときどきエアコンを止め、窓を開けて外氣を取り入れることも大切です。
また、エアコンの風に直接当たると、体温が急速に奪われてしまいます。
風向きをコントロールし、吹き出す冷氣に当たらないようにすると良いです。
帰宅直後やお風呂あがりには、エアコンの前にいたくなりますが、汗をかいた状態だとカラダを冷やし、体調を崩す原因にもなってしまいます。
最近のエアコンは除湿(ドライ)機能がよくなっているので、できるだけ冷房機能を使わず、除湿で済ます工夫も必要です。
お腹や足先を温める
冷え性対策に膝掛けや薄手の腹巻、保温性の高いハイソックス、レッグウォーマーなど、いろいろなグッズがあります。
とくに腹巻は、効果的です。というのも、冷えから胃や腸の障害を起こす人が多いことと、腹部を温めると全身の温度も上昇しやすいと言われています。
エアコンの冷氣がたまりやすい足元にも工夫が必要です。
厚手の靴下やハイソックスを利用したり、冷えが強い場合はズボンの下にレッグウォーマーをつける方法もあります。
カラダを冷やさないものを食べる
冷え性を予防するには、「カラダの芯(中心部)を冷やさないこと」が大切です。その意味で食べ物や飲み物は、重要な意味を持っています。
ついつい、夏には冷やし中華やソーメン等の冷たいものを食べたくなったり、キンキンに冷えたビールやアイスコーヒーを飲みたくなってしまいます。
ところが、ほとんどの場所ではエアコンがきいていて、冷たいものを食べたり冷たい飲み物を飲んだりすると、カラダを内外から急速に冷やすことになるので注意が必要です。
カラダを温める食べ物を「温性食物」といいますが、冷えを予防するには温性食物を多く食べ、カラダを冷やす食べ物「陰性食品」を減らしていくことが大事です。
穀物・豆類:玄米、もち米、黒豆、小豆、銀杏、栗、くるみなど
肉:鶏肉、牛肉、羊肉、豚レバーなど
魚介類:アジ、イワシ、カツオ、サンマ、鮭、エビ、イカ、あなご、うなぎ、明太子など
野菜:ねぎ、にんじん、かぼちゃ、かぶ、ピーマン、玉ねぎ、にら、にんにく、しょうが、みょうが、紫蘇など
果物:みかん、りんご、桃、オレンジ、ライチ、さくらんぼ、あんず、ドライフルーツなど
調味料:味噌、醤油、塩など
香辛料:こしょう、わさび、山椒、クローブ、シナモンなど
穀物・豆類:小麦、大麦、そば、枝豆、豆腐、緑豆、こんにゃくなど
肉:馬肉、鴨肉、動物性脂肪など
魚介類:牡蠣、あさり、しじみ、はまぐり、カニ、タコ、わかめ、ひじき、のりなど
野菜:きゅうり、トマト、白菜、なす、ゴーヤ、ほうれん草、チンゲン菜、セロリ、かいわれ大根、冬瓜など
果物:いちご、バナナ、スイカ、柿、梨、メロン、キウイ、マンゴーなど
調味料:酢、白砂糖、ごま油、菜種油、オイスターソースなど
運動や入浴で血流の改善を
冷えをもっとも感じやすいのは足先です。
エアコンの冷氣が床近くにたまることと、足先は心臓から遠いため血液の流れが悪くなりやすいからです。
日頃からよく歩くことも大切です。ウォーキングをしていると、足の筋肉が適度に強化されて血流がよくなるので、足先も冷えにくくなります。
仕事などで席を立つことが難しい場合は、つま先と踵を交互に上げ下げするだけでも、血流が良くなります。
入浴も、冷え性の予防に効果があります。
夏はついシャワーだけで済ませたくなりますが、お湯につかると足が温まるだけでなく、水圧によって血流もよくなるからです。
最後に
カラダが冷えると、さまざまな不調が出てくるのがわかったかと思います。
日頃の生活習慣で、カラダを冷やし過ぎない工夫をしてみてくださいね。
ただ、あまりにも冷えが強い方は温熱療法や温熱セラピーを受ける手もあります。
Harmoniaでは、服を脱がずにできる温熱セラピーを行っており、背骨や内臓を温めることで冷えの改善のお手伝いをしています。
心地よい温熱で眠ってしまう方もいます。氣になる方は、お氣軽にご相談くださいませ。