日々の心の整え方

2020-09-02日々の心の整え方

「親切」はからだにも、心にも、アンチエイジングにも効果的!

 

情けは人のためにならず」という諺があります。
情けをかけるのは、その人のためではなく、やがては自分に返ってくるという意味で、「人に親切にしなさい」という教えです。

 

近年、この親切がからだにも、心にも良いことが科学的にも、医学的にも証明されました!
親切によって、脳内の化学物質に変化もたらすと言われています。

 

●プラスの感情に関わる神経伝達物質ドーパミンセロトニンの分泌量を増やす
●脳内の天然モルヒネと呼ばれるエンドルフィンが作られる
●愛と絆のホルモン・オキシトシンが分泌される

 

親切にすると「自分を幸せにするホルモン」がたくさん分泌されます。

たくさんの親切をする人は、これらのホルモンの影響により、体内でさまざまな良い影響が起こります。

 

この記事では、親切の効果のなかで代表的なものを3つに分類してお伝えします。

①親切をするとからだ健康になる
②親切をすると健康になる
③親切をすると若返り効果がある

 

①親切をすると身体が健康になる

オキシトシンは「体の健康」にも良い影響があります。
オキシトシンは、世界保健機関(WHO)が「ヘルスケアに必須」だと定めた医薬品のモデルリストにも含まれており、重要だと位置づけられています。

 

オキシトシンは心臓や血管にいい

親切は心臓と血管を保護する作用があり、敵意は心臓と血管の病氣の大きなリスク因子になると言われています。

 

”ユタ大学では、150組の夫婦に結婚生活について議論してもらい、その様子をビデオ撮影した。・・・中略。敵意を見せあう、親切や温かさを示しあう、など夫婦の会話を分類した。
その結果、敵意のあるやり取りをしている夫婦では、とくに妻が「冠動脈石灰化」に陥っている割合が高いことがわかった。心臓を囲む冠動脈にプラークがたまり、動脈硬化が進んでいる状態だ。” 「親切は脳に効く」から引用

 

このことは、人に対して目に見える態度を硬化させると、目には見えない動脈も硬化させることになるということ。
心臓と血管の健康のためには、人に敵意を示すより親切にした方が良いということですね。

 

オキシトシンは、抗酸化作用と抗炎症作用がある

体内での「酸化」は、老化や万病のもと。
体内での「炎症」は、痛みや大病のもと。

そして、この2つを抑えてくれるのが、「オキシトシン」です。

 

”マイアミ大学心理学部と同大学医学研究センターで、酸化ストレスと炎症が心血管系と免疫系に及ぼす影響について画期的な研究が行われた。
血管と免疫系から細胞を取り出し、様々なストレスを加えながら、オキシトシンを加えたところ、酸化ストレスと炎症は、血管細胞でも免疫細胞でも、大幅に低下した。”「親切は脳に効く」から引用

 

このことから、オキシトシンは、天然の抗酸化物質天然の抗炎症物質のであることがわかります。
オキシトシンが分泌されることで、アルツハイマー病、慢性疲労、リウマチ、パーキンソン病などの難病、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞などの予防にもなると言われています。

 

②親切をすると心が健康になる

英国政府科学局が2008年に発表した報告書によると、「心の健康のための5つの方法」の一つに、次のようなことが書かれています。

・友人、知らない人のために何かいいことをしよう
・人に感謝しよう
・笑顔になろう
・ボランティア活動に時間を割こう
・地域のグループに参加しよう

 

これら5つを言い換えると、人に優しく接するということです。

親切をしたときの心の変化について、説明します。

 

親切はストレスを無害化する

 

”イェール大学で行われた「親切とストレス」の実験結果によると、
●親切の数が多い人ほど、マイナスの感情が少なく、ストレスも少なかった。
ストレスを感じるようなできごとが多い日であっても、小さな親切行動がたくさんあった場合は、そのできごとが感情や幸福感にほとんど、あるいはまったく影響を与えなかった
●親切数が少なかった人は、ストレスを生んだできごとに対して、マイナスの感情を余計に経験していた” 「親切は脳に効く」から引用

 

つまり、親切をすることで、ストレスを軽減でき、怒り、いさかい、攻撃心配、不安、恐れを和らげるということ。
親切は「ストレスを無害化」できるということです。

 

ストレスを紛らわす方法として、
・甘いものを食べる
・買い物で紛らわす
・お酒を飲む
・パチンコに行く
・・・といったことがありますが、是非、「親切の数」を増やしていくというのも取り入れてみてください。お金もかからないのでお勧めです。

 

親切は社会不安障害を和らげる

親切をしたときに分泌される「愛と絆のホルモン・オキシトシン」。

オキシトシンは、脳内で恐れや不安を生む「扁桃体」の活動をおさえ、社会不安障害にも大きな効果があるということが分かってきました。

社会不安障害とは、特定の状況で不安に思ったり、恐怖を感じたりする状態のことです。
人前で緊張したり、汗をかいたり、赤面をしたり・・・。

ブリティッシュ・コロンビア大学では、重度の社会不安障害を持つ人を「3つのグループ」にわけて研究が行われました。

 

①親切な行為をするグループ
②認知行動療法をするグループ
③何もしないグループ

 

その結果、親切にするグループは…
・調査開始直後から、幸福感が高まった
人間関係も改善し、次第に自信が高まり、人前にでることを避けなくなった
・調査終了4週間後も、その効果はつづいた

社会不安障害と診断されていなくても、人前にでることが苦手な方もいるかと思います。親切にすることで、不安が軽減されるなら、取り入れてみるのも良いですね!

 

親切で、うつの症状が軽減する!?

 

”テキサス大学の研究チームは、25歳以上の成人3617人の心の健康とボランティア習慣について調査した。その結果、ボランティア活動を行っている人は、そうでない人よりもうつの症状が少ないことがわかった。もっと重要なのは、抗うつ効果が強くあらわれたのは65歳以上の人だったということだ。” 「親切は脳に効く」から引用

 

”ウィンスコンシン大学では、・・・中略、65歳から74歳までの373人のボランティア活動をしている人は、していない人よりもうつの症状が少なく、プラスの感情を多く感じていることがわかった。” 「親切は脳に効く」から引用

人に親切にする、人を助けるということは、生きる意味を感じやすくなり、人生の目的意識を与えてくれることになります。
それで、うつの症状が軽減されるのだと思います。

 

③親切をすると若返り効果がある

最後の3つ目は、親切による若返り効果です。
老化の主な原因は、「体の酸化」です。

オキシトシンには抗酸化作用があるので、それだけでも「体内からアンチエイジングしている」ということになります。
オキシトシンの効果はそれだけではありません。

 

親切で美肌になる

 

”エクスペリメンタル・ダーマトロジー(実験皮膚科学)誌で発表された研究結果によると、オキシトシンの濃度が上がると、ケラチノサイト(角化細胞)とコラーゲンを作る線維芽細胞の中のフリーラジカルが減少することがわかった。” 「親切は脳に効く」から引用

 

オキシトシンの分泌が少なく、ストレスに晒されていると、肌の老化スピードを早め、オキシトシンを分泌して肌の老化スピードを遅くすることで、アンチエイジングに繋がるということです。

 

親切はストレスを減らし、オキシトシンを増やすので、美肌に効果的というわけです。

 

オキシトシンが不足すると、筋肉がおとろえる

筋肉が急激に落ちると、人は老化を感じます。
筋肉は、ほかの細胞と同様に、年齢と共に衰えますが、再生すると言われています。

筋細胞が自然に増殖して不足分を補充し、筋肉を再生します。細胞の減少スピードが再生スピードを上回ると、老化が現れます。

 

運動以外に、筋肉の再生に必要不可欠なのが「オキシトシン」だと言われています。

 

”カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、・・・幹細胞は、オキシトシンが十分にないと筋細胞に分化しないのだ。オキシトシンが足りないと、筋肉は再生されず、弱体化して、老化が進むということだ。” 「親切は脳に効く」から引用

 

そのため、家族や愛しい人を抱きしめたり、触れたり、見つめたりする時は、オキシトシンが老いた筋肉を若い筋肉に変えていくと意識すると、効果的だと言われています。

 

テロメアを鍛えて寿命が延びる!?

 

”マサチューセッツ総合病院の研究によると、慈悲の瞑想の経験者15人と、同年代で瞑想経験のない22人のテロメアの長さを測った。・・・中略。瞑想している人はしていない人よりもテロメアがかなり長く、その効果は、とくに女性で慈悲の迷走を実践している人に顕著にあらわれたという。” 「親切は脳に効く」から引用

あたたかな氣持ちや親切な氣持ちは、遺伝子レベルで老化を遅らせることができるというのは、驚きですね。

 

以上のように、小さな親切の積み重ねが私達のからだや心に良い影響をもたらします
「仕事や家事に追われているのに、親切にしている余裕はないよ~」とおっしゃる方もいるかと思います。
次のような小さな親切で大丈夫です。

・家族や身近な人を抱きしめる
・身近な人のためにプレゼントを贈る
・笑顔で人の話をきく
・誰かが落としたものを拾う
・ペットをかわいがる
・家族の手伝いをする
・バスや電車で、高齢者や障害者や妊婦の方に席を譲る
・笑顔であいさつする
・人に「ありがとう」と感謝する
・同僚の仕事を手伝う
・友人を励ます
・車で道をゆずる
・落ちているゴミをゴミ箱にいれる
・田舎のおばあちゃんに電話する
・家族にマッサージをする

是非、日頃から、小さな親切の積み重ねをしてみてください。

 

親切は人間関係の構築にも役立ちます。

相手に親切にしたことで、相手からも親切が返ってきます。

 

人は1人では生きていけません。だから、相手に親切にし、助け合い、協力し合って生きていくことが必要だと思います。
この記事を読んで、親切の輪が広がり、心身の健康と幸福を育んでもらえたら、嬉しいです。

 

親切の効果をもっと知りたいというかたは、ぜひこちらの本を手に取って読んでみてください。
『親切は脳に効く』 ディビッド・ハミルトン サンマーク出版